今回は「石の下(いしのした)」という石の取り方について解説します。
石の下は、味方の石が取られたあとに相手の石を取り返すことのできる、少し珍しい手筋です。
実例を見ながら学んでいきましょう。
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石の下の例①
例えば、このような形があって黒番だったとします。
この状況は、
黒×の四子がアタリになっていて、黒番だったとしても助からない状況です。
黒が1と打っても、
白2と打たれると、黒四子は取られてしまいますね。
こういう形になります。
「ああ、やっぱり取られたかー」
と思うわけですが、ここであきらめずに白の形をよくよく見ると…
黒3と打つ手があります!
白×の五子がアタリになっていますね。
白4ときても…
黒5と打てば白五子を取ることができて、こういう状況になります。
これが「石の下」という石の取り方です。
黒四子が取られたけれど、そのあとに白五子を取ることができたのですね。
ウッテガエシとも少し違う取り方なのです。
関連記事: 【囲碁入門⑯】石を取る手筋「ウッテガエシ」の基本を詳しく解説!
では、もう一つ「石の下」の例を見てみましょう。
石の下の例②
こんな形があったとします。
黒は二眼あるような形をしていますね。
ここで白が、
白1と攻めてきたとします。
黒はどう対処したら良いでしょうか?
白一子はアタリになっている「ホウリコミ」という手なので、
黒2と打てば白一子を取ることができます。
しかし、次の白番で…
白3と打たれると、×の場所が「欠け眼」になり、全体の黒が一眼しかない状況になってしまいます。
こうなると、黒は丸ごと「死に石」として取られてしまいますね。
関連記事: 【囲碁入門⑧】「死に石について」取られている石ってどういうこと?
なので、最初の図に戻って、
白1のホウリコミを打たれた時に、黒は対応を考えなくてはならないのです。
どうするのかというと…
黒2とツナギで対応します◎
先ほど白に打たれて「欠け眼」にされた場所ですね。
ただ、黒四子がアタリなので、次の白番で、
白3と打たれて黒四子は取られてしまいます。
「やっぱりだめか…」
と、黒は一瞬思いますが、ここであきらめずによく見ると…
黒4と打つ手があります!
白×の二子を取ることができそうですね。
そして、これが「石の下」なのです。
白が5と詰めてきても、
黒6と打って、黒が取られるよりも先に白二子を取ることができますね。
そして、全体の黒は「二眼」を作って生きることができました◎
石の下のおかげなのです。
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まとめ
白1のホウリコミに対して、黒が二眼を作って生きるために、
黒2とつなぎ、白3と取らせて…
取られた跡を黒4と反撃するのが「石の下」という手筋でした。
どうでしょうか。
実戦ではあまり出てこないかもしれませんが、「石が取られてもあきらめずに状況を見てみる」という考え方は実戦で役に立ちます。
是非、意識してみてくださいね。
では、最後まで読んでくださりどうもありがとうございました!