こんにちは。
囲碁インストラクターの佐藤です。
今回は「一線のアタリ」について解説します。
実戦で必ず出てくる話ですので、是非ゆっくりご覧ください!
囲碁で重要な「一線のアタリ」
一線のアタリとは?
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-1.png)
このような状況があったとします。
実は白に弱いところがあるのですが、どこだと思いますか?
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-2.png)
縦に並んだ白四子は強そうなのですが、斜めに離れている白△が弱いです。
白△からは、逃げ道が二本しかありません。(「手数が二手しかない」と言います。)
さて、
黒番でこの白△を攻めたいと思うのですが、どうやって攻めたら良いでしょうか?
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-3.png)
まず、黒1はどうでしょう。
白△を挟むようにアタリしています。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-4.png)
すると、次に白は取られないようにするために、白2と逃げますね。
こうなると、白△が縦横に強い白とつながってしまって取れなくなってしまいます。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-5.png)
こういう風に線でしっかり合流して、黒が白を囲めなくなってしまいました。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-2-1.png)
ということで、
最初の場面に戻って黒が白△を取るためには…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-6.png)
黒1の方からアタリを仕掛けることが大切です。
白石が縦横でつながっていかないように、分断しているのです。(「キリ」と言います。)
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-7.png)
では、白も取られないように白2と抵抗してみます。
次に黒は、
白を端っこに追い詰めるイメージで…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-8.png)
黒3ですね。
相変わらず白はアタリです。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-9.png)
さらに白4と逃げたとしても、黒5と打って白を取る事ができました。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-10.png)
こういう状況になりますね。
黒は大成功です。
なぜこのようなことになったのかというと…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-6-1.png)
黒1が良いアタリの仕方だったからですね。
一線にある白△をうまくアタリして、最終的に取る事ができました。
ちょっとここで、一線や二線の確認をしましょう。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-11.png)
碁盤の端っこの青の線が一線です。
そして、赤の線が二線です。
その後も、中央へ向かって、三線、四線…と数えていきます。
今回、一線にいる白がアタリになって取られたのでしたね。
なので、先ほどの黒1を「一線のアタリ」と言います。
一線の石は取られやすいという特徴があるので、お互い「一線のアタリ」には要注意です。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-12.png)
白も、黒にアタリをされる前に白1と打ってつなげておくことが大事でした。
白番でも黒番でも、1の場所がポイントですね。
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一線のアタリの練習問題
少し一線のアタリの練習をしましょう。
アタリの練習1
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-13.png)
こんな状態があったとします。
黒番で、取れそうな白を探して取ってみましょう。
アタリの打ち方にも要注意です。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-15.png)
黒1が良いアタリの仕方ですね。
一線の白を隅に追い込むようにアタリします。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-16.png)
このあと白が逃げようとしても…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-17.png)
どんどん隅に追い込んでいって…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-18.png)
最後は盤端で取る事ができます。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-19.png)
こういうことになります。
黒大成功ですね。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-14.png)
白も、黒にアタリをされる前に、白1と打っておく必要がありました。
縦横でつなげるというのは大切なのですね。
アタリの練習2
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-20.png)
もう一問やりましょう。
上の図で黒番です。
白の弱いところを攻めてみましょう。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-21.png)
白△が弱そうですね。
この白が孤立するように、黒番でアタリします。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-23.png)
黒1ですね。
一線の白を隅に追い込むイメージでアタリです。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-24.png)
白が2と逃げてきても…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-25.png)
黒3のアタリがGoodです。
黒3で反対側からアタリをしてしまうと…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-26.png)
この黒3は失敗で、白4と逃げられた時に反対に黒×がアタリになって取られてしまいます。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-27.png)
なので、相手を隅に追い込む黒3が良いアタリです。
白が4と逃げた後も…
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-28.png)
黒5~11と、同じ要領でアタリをしていって、最後は碁盤の端で取る事ができました。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-35.png)
こうなりますね。
ここでちょっと余談ですが、
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-29.png)
黒1の「一線のアタリ」から、黒3、白4、となったときに、黒5手目で別の取り方があります。
「ん?」という感じかも知れませんが、次に黒番で「ゲタ」にすることができます。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-30.png)
黒5が白三子を取るための「ゲタ」です。
関連記事: 【囲碁の基本手筋】初心者の方が最初に学ぶべき重要手筋を詳しく解説!
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-31.png)
白の逃げ道二つに対して、黒5は先回りしています。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-32.png)
すると、白6と逃げようとしても黒7。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-33.png)
さらに白8と逃げようとしても、黒9と、白の進行方向を止めて白を取る事ができます。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-34.png)
こういうことになります。(白も途中で助けることをあきらめた方が良いです。)
このように、端っこでも「ゲタ」が出てくるという話です。
少し話が逸れましたが、
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-23-1.png)
黒1と、一線の白石を切り離すようにしてアタリをする手が良い手でした。
![アタリ画像](https://s-yosuke.com/igogakushu/wp-content/uploads/2018/10/issen-22.png)
また、白番だった場合も、白1と打って、白△を縦横で連絡させておくことが重要です。
いかがでしたか?
「一線のアタリ」はよく実戦で出てくる話ですので、意識して対局してみて下さい。
では、今回はこの辺で。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
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