今回は、「ツケ引き定石」の変化について解説します。
実戦で良く出てくる形ですので、どうぞ参考になさってください!
本サイトでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~特選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、是非お役立てください。
ツケヒキ定石とは?
まずは、ツケヒキ定石の確認です。
黒の小目に白が1と「一間高ガカリ」をしました。
ここで黒が「隅の陣地が欲しい」と思い、
黒2~6と打っていくのが「ツケヒキ定石」です。
※白5で5’に打ち、白7で7’に打つのも定石の一つです。
とても使いやすい定石ですので、あなたも実戦で使ってみて下さいね。
ツケヒキ定石の変化
さて、今回は、
黒6と「一間」に打つ手で、
このように「ケイマ」に打つとどうなるのか?
ということについて解説していきます。
対局場などで、とてもよく見かける手ですね。
ケイマで四線に上げて、大きく陣地を取ろうとしています。
結論から言いますと、
黒6は悪い手ではなく、白7のあと、
黒8の戸締りをしておけば互角の進行です。
このように、四線から三線に戸締りをして、陣地を広げながら守っていますね。
黒地が大きく見えますが、白は先手を取って他の大場へ先着できるので「互角」の進行なのです。
守りを打たなかった場合の咎め方
では、黒8はなぜ必要なのでしょうか?
黒が8の守りを打たなかった場合の、白番での咎め方を考えていきましょう。
つまり、こういう状況で白番ですね。
どこに打って黒を攻めますか?
黒の「ケイマ」&「四線」の弱点は…
白1です。
ここが、黒×を切ろうとしている好手なのです。
黒が2などと反撃してきたら、
白はチャンスです!
キリの手筋があるのです。
いきますね。
キリの手筋:ケイマのツケコシ
白3が黒×を切る手筋で「ケイマのツケコシ」です◎
ケイマのツケコシの基礎については、下の記事を参考になさってください。
【ツケコシとは!?】囲碁の基本がよく分かる「ケイマのツケコシ」講座
さて、黒4に対しても、白は黒を切るという考えで白5ですね。
ここを切ることによって、
次に△のキリも狙いになります。
黒としては、隅の石を取られるわけにはいかないので、
黒6とつなぐことになります。
その間に白は…
白7と打って、辺の白とつながる事ができるのです。
このようになると、
黒×を切って、孤立させることができていますね。
これは白が大成功の展開です。
白が有利な戦い!
このあとの展開としては、
黒8には白9と打って、黒三子を攻めます。
一例ですが、
黒が白を切ってきたとしても、白15まで、白が有利な戦いです。
この状況は、黒四子を取る事ができていますね。
ということで、
白1が黒×の弱点です。
ここに打たれた黒は、キリを狙われているので反撃ができず、
黒2と守る必要があります。
白がその間に白3の二間ビラキを打って、これも満足な展開です。
特に、黒2と黒×が重複していて黒石の効率が悪いですね。
白が黒をうまく咎めたということになるのです。
OKでしょうか。
まとめ
まとめますと、
白1~7がベースになる「ツケヒキ定石」で、黒は6と低く構えているので、これ以上の守りは不要です。
⇒黒は先手で他の大場へ打つ事ができます。
黒6でケイマを打つのも「アレンジ」としてOKで、その場合は黒8の戸締りをしておきましょう。
この展開も互角です。
ただし、白が先手になるところが注意点ですね。
どうでしょうか。
「ツケヒキ定石の基本」と「キリの手筋」を学べると思いますので、是非碁盤に並べてみて下さいね。
では、読んでくださりありがとうございました!
本サイトでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~特選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、是非お役立てください。