こんにちは!
囲碁インストラクターの佐藤です。
今回は囲碁オンライン講座のサンプルとして、No.1【小目の守り方】~小ゲイマジマリ~を公開します。
実戦で良く打たれる「小目の小ゲイマジマリ」がどのようにして隅を守っているのか?ということをじっくり学んでいきましょう。
仕組みや良い理由が分かると対局の時に安心して使えますので、是非ゆっくり見ていって下さいね。
こんにちは。
囲碁インストラクターの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。
この講座では、良いとされている「石の形」や「石の運び方」が、
・なぜ良いのか
・違う展開だとどうなるのか
・何を考えているのか
などを少しずつ、きっちりやっていきたいと思います。
第一回目の題材はこの形です。
図1
「小目からのシマリ」
で隅をがっちり守っている状態です。
これで隅は黒の陣地、
なのですが、
本当に守れているのか?
を一緒に考えていきたいと思います。
では
まずはこの図
図2
隅が黒地ということは、
「白1のような侵入者をやっつけられる」
さっそく、
白1のやっつけ方を考えてみましょう◎
黒はどうしますか?
白1と入ってきた図をじっと見て、
考えました?
続きいきますよ
まずは、
図3
隅に追いやる(封鎖)です。
特に小目は狭いですから、
白を狭い隅に追い詰める感じです。
黒2で、隅の方から攻めると…
図4
白が
3と、辺に向かって陣地を広げていきます。
図5
さらに白5と打たれると、黒は6とつながなければいけませんね。
その後
図6
白7~11と、白が生きてしまいます。
やはり、隅に追い込む黒2が大切でした。
図7
では、白が
図8
こう来たら?
…やっぱり相手を隅に追い込むので、
図9
黒4◎
封鎖ですね。
図10
白5と外へ出ようとしてきたら、
黒6と、とにかく封鎖です。
図11
順調です。
こうなると白は外に出られませんので
図12
白7などと中で生きようとします。
そして、
黒番です。
上の図をまたじっと見て下さい。
次の黒はどこでしょうか??
考えて下さいね。
いきますよ
黒8が急所!
(他にも正解はありますが、ここがわかりやすいです)
図13
封鎖が完了したら
白の眼のできるところをジャマする(急所)。
黒8は、
白が打った場合、二眼できるポイントです。
この考えが重要です。
図14
白は白△に打って二眼作りたかったのです。
黒8で、
この白△をジャマしているのですね。
では
図15
白9ときたら?
次の黒は…
白の打ちたい場所を考えて…
図16
白は白△に打ちたいです。
黒×を取りながら、隅にもう一眼できて生きます。
なので
図17
黒10に打って、
白△を阻止するのが良い手になります。
この後、
白が黒を取っても一眼しかできません。
図18
白11ときても
なんと
図19
無視です。
黒12などと他に打ってOK。
白13とさらに打ってきても
これも
図20
手抜きして大丈夫です。
隅の白は一眼しかありません。
白が外へ出ていかない限り、
このまま白を取れているのですね◎
もう一度、
流れを見ていただくと
図21
白1には黒2と隅に追い込んで
図22
白3にも
図23
黒4◎
白5にも黒6とまずは閉じ込めます。
そして白7に対して
図24
黒8が、
白が打って二眼できるポイントでした。
白が二眼作らないように、阻止です◎
白9に対する黒10も同じ考えで
白の打ちたい場所を想像して、ジャマします。
そして、
白は一眼しかできない状態ですね。
白が黒2目を取っても
図25
白はこのように一眼ですので。
小目のシマリに対して
「敵が三々に入って来ても一眼にして取れる」
ということが分かりました。
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では、次にいきますね。
入り方を変えます。
図26
このように入ってきたらどうしますか?
なかなかのくせ者ですよ。
とりあえず
図27
このようになっては取れないので
黒2です。
図28
そして、
白3が最も強い打ち方です。
この白を取るにはどうしたら良いでしょう。
次の黒ですが
A、B、C
図29
候補手はこの三つくらいでしょうか。
そして、
正解はこの中の一つです。
どれだと思いますか?
一つずつやってみましょう。
まずはA
図30
白がこれ以上
隅に来ないようにした手ですね。
しかし、
図31
白2、4とアタリを狙われ、
黒3、5と防いでいる間に
図32
白8で生きてしまいます。
白のスペースは結構広いですね。
黒Aと隅から攻めるのはまずかった、
ということになります。
と、いうことでA~Cの段階に戻って
図33
今度は
黒Bと打つとどうなるかやってみましょう。
図34
白を隅に追い込みながら、
白地を狭めた手です。
そうすると白は
図35
白2とおさえます。
この手には、黒3とつなぐ必要がありますね。
図36
そして、白4、6と
ハネてカケツギをします。
ここで
黒番で白を一眼にしようと思ったら…?
図37
黒7、9です◎
白が打って二眼できるところをジャマして、
隅の白は一眼しかできません。
(さっきと似てますね)
しかし
今回のこの図、黒に弱点があります。
次に白番で
うまくやると脱出できるのですが、
どこだと思いますか?
上の図で白番。
脱出するには?
いきますね。
ここです。
図38
白10◎
「ハサミツケ」という手筋です。
黒に断点がある時に成り立つのですが
この手は
図39
AとBの2点を狙っています。
つまり
黒がAの断点を守れば
図40
黒11とAの断点を守れば
白12と一線で連絡し、脱出です。
白はこれから、
赤矢印の二方向へ進むことができますね。
黒11で
図41
白が連絡しないように、
こう打つと
白は12と分断します。
図42
黒13には白14と逃げて
黒△がアタリですね。
図43
黒15とつないでいる間に
白16でこちらの黒△が取れてしまいます。
結局どういうことかと言うと
黒1とハネて
図44
白2~6となった時に
図45
白はAの「ハサミツケ」を狙っています。
黒の立場で考えると
「ハサミツケ」を狙われていますので
図46
黒7の守りが必要で
その間に
白8と生きてしまいます。
…黒がまずかったですね?
小目のシマリに入ってきた侵入者を取れなかった、
ということになってしまいます。
戻りまして
図47
白1ときたのでした。
図48
黒は白が外に出ないように2と止めて
白も隅で生きようと白3です。
ここで
図49
次の黒はAかBかCか、
と考えていたのでした。
ここまでの話は
黒AもBも「白が生きてしまう」という結論でした。
そういう事ですので
黒は
図50
1(C)のサガリが正解です。
実は白もこの場所に打ちたいのですね。
(黒1が白になると、三々定石と同じ形になります)
この後
図51
白2、4とニ線のハネツギで、
次、黒は…?
図52
黒5のカケツギです◎
この手を打たないでいると、白Aのハサミツケが成立してしまいます。
この後白は、
6と目一杯広げますが
「黒先白死」です。
黒番、どうしますか?
白のスペースはなかなか広いですね。
こういう時は、
まず狭める事から考えます。
狭めるというと
図53
AかBですね。
どちらから狭めるのが良いでしょうか?
狭めたときの、
A、B両方やってみましょう。
Aの方からハネ
図54
黒1です。
対する白は、2とおさえます。
この時に
白がカケツギになっていますね。
これが眼ができやすい状況です。(○の所に白の眼ができそう)
この後、黒3と反対側から狭めても
図55
白4で二眼できてしまいます。
黒1が、
白の眼作りをお手伝いする結果になってしまいました。
ということで、Bの方から狭めます。
◎黒1
図56
白2とおさえた時に、
白は平らで眼ができづらい(部屋を分けづらい)のです。
そして、
今度は黒3とハネ、白4とおさえて
図57
最後は…?
黒、
どこでしょう?
五目…
中手◎
図58
黒5で五目中手です◎
白は一眼しかできません。
一線の黒石がアタリになっていますが
白6と取ってきても
図59
黒7◎
白8と取ってきても
図60
黒9◎
(重要⇒断点を作らないように要注意)
図61
白10ときても黒11と止めて、「封鎖」&「欠け眼」です。
①黒のキズをつくらないように
②白を封鎖する
という気持ちです◎
白が取った場所は「欠け眼」ですよね。
よって
白一眼ですから、白を丸ごと取れています。
◎小目のシマリ
図62
この構えは素晴らしいという事です。
白が三々に入ってきても
図63
このように少しずらして入ってきても
図64
最後は白を一眼にして取れる!
という構えになっているのですね。
つまり…隅は黒地◎
小目のシマリに入ってきても取れる、
慣れてきたら、次の展開を頭の中で想像しながら、
読みの練習になると思います。
次回は【星の守り方】について考えたいと思います。
では、また来週もよろしくお願いします。
ありがとうございました。
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