今回は、基本定石「星へのカカリ」と「受け」「ハサミ」について解説します。
この解説を読むと、どのような考え方で19路盤の序盤戦(布石)を打っていけば良いのかがよく分かります。
これから19路盤にデビューする初心者の方や、15級~1級の級位者の方は是非ゆっくりご覧下さい!
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囲碁基本定石①「星にカカリ⇒受け⇒ヒラキ」
定石を学んでいくために、まずは、星がどういった考えの構えなのかを確認していきましょう。
1:星の原理の話
星に白があったとします。(隅から数えて四の4の場所が星です。)
もしも白番だった場合は…
白1の「シマリ」が良い手です。
四線から三線に向かって、戸締りをして、隅を守っています。
そして、
星はもう一つ「シマリ」の方向がありますね。
この白1もシマリです。
左辺へ向けて、四線から三線に戸締りしています◎
OKですね。
ということで、
星の石はこのように、どちらかの矢印へ進むことができて安全なのです。
さて、
次は「カカリ」について学んでいきましょう。
2:星のカカリとは?
星へのカカリとは、
ズバリ黒1の事です。
ケイマの距離で近づいているので、「小ゲイマガカリ」と呼びます。
白が上辺の方向へ「シマリ」を打つのをジャマしていますね。
「シマリをジャマする手」=「カカリ」
です。
さて、カカリを打たれた白ですが、どのように対応するのかというと…
白2です◎
反対側へ「シマリ」を打ちます。
こう打つことで、
こんな風に陣地を作ることができます。
この、カカリに対する白2が「受け」です。
黒1が「カカリ」で白2が「受け」ですね。
星は対称的なので分かりやすいです。
そして、
白2と受けられた後は黒番です。
黒もカカリの石に、まだ陣地がありません。
赤丸のエリアくらいしか陣地を持っていないのです。
ということで、
この黒石に陣地を作ってあげるために…
このように打ちます。
黒3は「ヒラキ」という手で、二つ間をあけてひらいているので「二間ビラキ」と言います。
こういうイメージです。
黒の陣地ができましたね。
他にも、
黒3と打つと「大ゲイマビラキ」
このように打つと「大々ゲイマビラキ」になります。
ヒラキにも、このように種類があって、それぞれに特徴があります。
それはまたの機会に解説しますので、今回はカカリの練習をしましょう。
※ヒラキについての記事はこちら:
【囲碁のヒラキの意味と使い方】辺への打ち方の基本を初級・中級の方向けに解説!
3:カカリの練習
先ほどは黒1のカカリをやってみました。
今度は反対側からカカリを打ってみましょう。
というと…
こういうことになりますね。
そして、対する白は…
白2が「受け」になります。
黒が来なかった方に陣地を作ります。
黒も3の「二間ビラキ」や、
「大ゲイマビラキ」
「大々ゲイマビラキ」などを打って、辺に陣地を作って一件落着です◎
これが、「星にカカリ」⇒「受け」⇒「ヒラキ」の定石です。
慣れるとシンプルで使いやすい定石ですね。
4:実戦でどのように使うのか?
では、実際の対局でどうやって使うのか?を見ていきましょう。
このようにお互いに星を打った状態で、次は黒の番です。
黒が上辺を拡大しようと考えたら…
黒1とカカリを打つのが良い手です◎
白が2と受けたところで黒3とヒラキを打って、左辺の白模様を制限しつつ、上辺が黒の勢力になりました。
では、今度は白番です。
右辺に白地を作ろうと思ったら…
白4のカカリがGOODですね◎
黒が5と受けている間に、白6などとヒラキを打って、右辺に白地ができました。
どうでしょうか?
このような感じで序盤戦は進んでいきます。
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では次は、カカリに対して、白がハサミを打った場合について見ていきましょう。
囲碁基本定石②「星にカカリ⇒ハサミ⇒三々」
1:ハサミとは?
まずは「ハサミ」について解説します。
ハサミとは、黒1のカカリに対して、「かかった側の陣地をあげませんよ」という手です。
例えば、
白2がハサミです。
黒の上辺側への道をジャマしています。
そして、黒と「一間」の位置で挟んでいるので、白2は「一間バサミ」と呼びます。
他にも、
白2の「一間高バサミ」
白 A の「二間バサミ」
白 B の「二間高バサミ」
など、ハサミ方にも色々あります。
今回は、
「一間バサミ」で見ていきましょう。
2:挟まれた時の対応策
実は、対する黒の対応はシンプルで、どのような挟まれ方をしたとしても、
黒3と三々に入ると良いです。
この手は、
矢印のどちらかへ進む手を見つつ、隅の陣地を確保しています。
どういうことかというと、
白が4とこちら側の道をジャマしてきたら、
黒5と反対側へ進んで、
このような展開になります。
黒は隅の陣地をもらって、白は4とおさえた側(この場合左辺)に勢力を作ります。
白の立場で考えると、あらかじめ白 A などがいる時に、この展開は有効です。
さて、
黒1のカカリ、白2のハサミ、黒3の三々入りの局面に戻ります。
黒3はどちらかに進める良い手です。
という話でしたね。
なので今度は、
白4ときた場合を見てみましょう。
隅の黒と、黒△を分断した手です。
黒としては、黒△が取られたとしても隅の陣地が作れればOKと考えます。
ということで、
こんな感じになります。
黒は△を捨てて、黒5~11と隅に陣地を作ります。
出来上がりのイメージはこんな感じです。
是非何回か碁盤に並べてみて下さい。
※定石の一手一手の意味については囲碁オンライン講座で詳しく解説していきますね。
3:どうやって使うのか?
実際にどのような感じで使うのか?
一例を見てみましょう。
黒1~白4とお互いに星で隅を占め合っています。
ここから、
黒5と打つと「三連星」という布石になります。
黒は右辺の模様を大きくしようとしています。
そして、白6のカカリに対して、黒7とハサミを打つことでこのような展開になります。
黒13まで、挟まれた白は隅の陣地をもらい、挟んだ黒は右辺に黒模様を作りました◎
互角の進行です。
その後、黒が17とカカリを打ちました。
対する白が白18とハサミを打って、黒は19と三々に入りました。
そして、黒27まで、白は挟んだ側に厚み、黒は隅の陣地をそれぞれもらいました。
どうでしょう。
このような実践例を並べることが上達のためには大切です。
まとめ
「星にカカリ」を打ちます。
黒1が、「小ゲイマガカリ」でしたね。
今回は上辺側からカカリを打ちました。
そして、
白2が「受け」です。
カカリの反対側へ陣地を作ります◎
それで黒も、
黒3の「二間ビラキ」
黒 A の「大ゲイマビラキ」
黒 B の「大々ゲイマビラキ」
などのヒラキを打って一件落着です。
こうなれば、穏やかにお互いが陣地を作り合ったというイメージになります。
そして、
白2とハサミを打たれた場合は「三々入り」が便利です。
このあとは二つの展開があって、
このようになる展開と、
白 A などがいる時、このような展開です。
是非とも碁盤に並べて見比べてみて下さい。
以上が、最重要の「星の基本定石」でした。
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今回は星の解説をしましたが、小目の基本的な打ち方などもゆっくり丁寧に解説していく予定です。
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では、お読みくださりどうもありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします!
囲碁インストラクター 佐藤洋佑