今回は「隅の曲がり四目」について解説します。
隅のマガリ4目は、有段者の方でも混乱してしまうほどややこしい「都合上のルール」です。
まれに実戦で出てきますので、その時に困らないように、是非確認しておきましょう。
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隅の曲がり四目(隅のマガリ4目)とは?
囲碁は不思議なもので、決着しづらい謎の形が発生することがあります。
その一つが「隅の曲がり四目」であり、「この形が出てきたら死にだよ」というルールなのです。
隅の曲がり四目の形と、理由を簡潔にまとめますね。
隅の曲がり四目の形は2種類
隅の曲がり四目は2種類しかありません。理由と共に把握しておきましょう!
隅の曲がり四目①
一つ目がこの形です。
理由は後ほど解説しますが、この形は「黒死に」なのです。
隅の曲がり四目②
二つ目がこの形で、これも「黒死に」になります。
隅の曲がり四目はなぜ「死に」なのか?
部分的な形だけを見ると「セキ」なのではないか?
という議論が対局場などでよく起こります。
上の「隅の曲がり四目」の①と②は確かに、お互いに手出しができない「セキ」のように見えます。しかし…
隅の曲がり四目①:
「セキ」のようにも見えるのですが、白からは、
白1と打って黒を攻める手があります!
黒2と取られて、
このような形になり、黒地が「曲がり四目」になります。
普通は「曲がり四目」は黒生きなのですが、隅の場合に限り、
続けて白3と打つ手があるのです。
黒は最善を尽くしても、黒4の「コウ」にしかならず、完璧に生きているとは言えません。
ということで、この形は、
「黒からはAやBに入れられない」のですが、
「白からはAやBに打ってコウにできる」
という状況なのです。
つまり、「セキ」ではないですよね。
また、白の好きなタイミングでコウを仕掛けることができるので、黒が限りなく不利な状況です。
このような事情から、この形を「隅の曲がり四目」と名付け、この図の場合は「黒死に」ということにしましょう。と決まりました。
これが「隅の曲がり四目」というルールです。
OKでしょうか。
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では、「隅の曲がり四目②」の形でも同様のことが言えることを確認しましょう。
隅の曲がり四目②:
この形も、黒は白を詰められないのですが、白からは、
白1と詰めることができます。黒2と取られて、
このような「曲がり四目」の形になりますが、隅なので…
白3とさらに攻める手があるのです。
黒が最善を尽くしても「コウ」にしかなりません。
ということで、この形は、
黒は白を詰められないけれど、白はAと打って「コウ」に持ち込むことができるのです。
また、白の好きなタイミングで白Aに打てることから、黒は取られてしまっているようなものなのです。
この形は、「もう黒死にということにしてしまいましょう」というのが隅の曲がり四目のルールですね。
まとめ
隅のマガリ四目は都合上のルールであり、
それは、
この形と、
この形は、「黒が死にだということにしてしまいましょう」というルールです。
周囲の白さえ取られなければ、終局の時に、白は黒を死に石として取り上げることができるのですね。(黒はアゲハマになる)
どうでしょうか。
ややこしい話ですが、参考にしていただければ幸いです。
では、最後まで読んでくださりどうもありがとうございました!
次は囲碁オンライン講座でお会いしましょう!