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【相手が陣地の中に入ってきた時の対処法】無理手を咎める2つの重要な考え方

今回は、お相手が陣地の中に陣地を作ろうとしてきた時の対処法を解説します。

※本記事は、9路盤の講座でいただいたご質問を参考にして作りました: 【囲碁9路盤の打ち方】初心者の方必見!一局の流れを詳しく解説

無理な打ち込み(侵入)」への対策になりますので、是非「考え方」をご参考下さい!

9路盤での対局例(棋譜)

9路盤での実戦で下のような展開になったとします。

囲碁9路盤の棋譜

9路盤をお持ちでしたら、あなたも是非、黒1~黒13までの手順を碁盤に並べてみてくださいね。陣地を囲む練習になりますよ。

さて、

ここで碁盤を大きく見てみると、

右辺:黒地

左辺:白地

という状況です。

そして、黒13と打ったところですから、次は白の番ですね。

ここでもしも白が…

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手

白14と打って、右辺の黒地の中に侵入してきたらどうしましょう?

というのがこの記事のテーマです。

黒としては、白14をやっつけて、白の無理な侵入を咎めたいですね。

入ってきた相手の石を取ることで、黒地を守ることができるのです。

今回は、その際の大事な考え方をお伝えしていきます。(具体的な手順も大事ですが、どのように考えて打つのか?ということの方が、実戦で応用が利くので重要です。)

 

相手の無理な侵入を咎める時の考え方と方法

相手が突然、自分の陣地の中に入ってくると「ドキッ」としますが、

まずは落ち着きましょう。

そして、焦らずに少し大きめに碁盤を見ることが大事です。

白14の周囲を少し視野を広げて見てみると、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手

白14はこのような状況になっています。

黒としては、すでに白14を封鎖できているのです。

なので、黒が白を取るために今後は、

  •  周囲の黒が取られないように気を付ける
  •  白が二眼を作らないようにジャマをする

この2点が重要な考え方になります。これらを意識して打っていくと最終的に白を取ることができますよ◎

具体的な方法を見ていきましょう。

周囲の黒を取られないように守ることで、白を閉じ込める(封鎖)

相手の石をやっつけるにあたって、「自分の石を取られないようにする」という考えは、忘れがちですが非常に重要です。

今回の状況をよく見てみると、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手の狙い

白14から、さらに白Aに打たれると、黒Bと黒Cが切り離されてしまいます。

特に、こうなると黒Bがアタリになってしまっていますね。

このように、相手を攻めているときも、自分の石が切れないように要注意です。

ということで、

白14の侵入に対しての黒のおすすめの対応は、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

黒15です◎

黒石を縦横の線でしっかりとつなげて、取られないように守っていますね。

こうしておけば、

「黒石が取られて、白14が左辺の白とつながってしまう」

ということがなくなります。

そしてこのあとは、

白が二眼を作らないようにジャマをする(死活問題)

白を囲んでいる黒石の安全を確認し、封鎖が完了したら、「白が二眼を作らないようにジャマする」ということを意識しましょう。

今回のケースですと、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

白の眼(陣地)は青丸の辺りにできそうですね。

ここに「二眼」を作られないようにジャマしていきます。

また、このような体験をたくさんしていくと、このくらいのスペースでは、白が二眼を作るのは難しいということが直感的にわかるようになってきますよ。

 

このあとの白の抵抗の一例としては、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

白16などが考えられます。

 

対する黒は、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

白16がこのように進んでいるな、と考えて、

 

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

黒17です◎

白地が広がっていかないようにジャマしているのですね。(黒17の囲碁用語はオサエです。)

※囲碁用語に関しての記事もどうぞ: 囲碁用語 【囲碁用語辞典】初心者の方へ:基本的な囲碁用語はこの1記事でOK!

 

さて、同様に、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

白18には黒19のオサエですね。

白地の広がりを抑えて、二眼を作るスペースをジャマしているのです◎

 

そして、この状況は、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

白の陣地は青丸の辺りにしかできず、「一眼」しか作れません。

黒からすると、白を丸ごと取れているのです。

 

もっと具体的に見ていくと、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

白が仮に白20~26と抵抗を続けてきたとしても、

 

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手対策

このように、白を一眼にして取ることができています。

黒はこのまま何もせずほかの場所に打ち、終局の際に、白一団を「死に石」としてアゲハマにして良いのです。

※「死に石」についての記事はこちら: 【囲碁入門⑧】「死に石について」取られている石ってどういうこと?

 

仮に、周囲の黒石が危なくなってきて、白を取らないと助からない

という状況になった時には、

コンピューター(COSUMI)の無理手対策

黒27と打ちます。(一路右の白28の場所でもOK!)

白28と黒一子を取って抵抗してきたときに、

 

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

こういう状況になりますから、

 

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策

黒29で、ごっそり白を取ることができますね。

これは、「一眼しかない石は詰めていけばアタリにできる」ということであり、「一眼の石は取れている(死んでいる)」ということの証明でもあります。

OKでしょうか。

是非、今一度ご確認ください。

 

まとめ

今回の話をまとめますと、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策のまとめ

黒地に入ってきた白14を取るには、

  • 周囲の自分の石を取られないようにする(封鎖)
  • 白が二眼をつくらないようにする(死活問題)

この二点が大事でした。

この二点をしっかりと満たすことができれば、手段は何でもOKなのです。(正解はたくさんある)

今回は、正解手の一例として、

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策のまとめ

黒15~黒25という手順をご紹介しました。

 

囲碁コンピューター(COSUMI)の無理手への対策のまとめ

このように、白を囲んで一眼しかできない状況にできているのですね◎

黒地に侵入してきた白をやっつけることができ、黒は陣地を守ることができました

どうでしょうか。

是非、手順を碁盤に並べて参考にしてくださいね。

では、最後まで読んでくださりどうもありがとうございました!