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【囲碁のサバキとは?】使い方や意味について解説

囲碁のサバキについて

今回は「サバキ」について解説していきます。

囲碁オンライン講座内で「サバキはツケよ」という格言についてご質問がありましたので、この記事でもシェアしていきますね。

囲碁のサバキとは

サバキとは、「ピンチの状態を何とかすること」です。

そして、サバキのコツは「相手の石を攻撃しながら眼を作っていくこと」で、「サバキはツケよ」という格言があるのです。

今回は、ツケでのサバキの考え方と例をご紹介しますね。

「ピンチの状態」とは

まず、「ピンチの状態」とはどういうことでしょうか。

具体例を見ながら学んでいきましょう。

サバキとは

このような状態があって黒番だったとします。

黒は白に挟まれていますね。

石数的にも3対1で黒が不利な状況です。

この図は黒にとってピンチの状態で、こういう時に「サバキの手筋」が活躍します。

サバキの手筋である「ツケ」を使わずに、

サバキとは

黒1の一間トビなどで逃げていくと、

サバキとは

白2の鉄柱などで対応されて、

サバキとは

白地はあるのに黒地は無い」という状況になってしまいます。

この後、

サバキとは

黒は根拠(生きるための陣地)がないので、黒3などとさらに脱出する必要があります。

中央に脱出すれば囲まれて取られることはないのですが、白4などのヒラキを打たれて、

サバキとは

やはり、「白地はあるけど黒地は無い」という状況になってしまいますね。

ということで、

サバキとは

最初の、この形の時に黒は打ち方を考える必要があるのです。

サバキはツケよ

黒はできたら、中央に脱出することなく、辺だけで陣地を作って安定してしまいたいですね。

そんなときに、

サバキはツケよ

黒1のツケがサバキの手筋になるのです。

この手は、

サバキはツケよ

次に隅に進んで陣地を確保しようとしていますね。

なので、

サバキはツケよ

白は2と対応することになります。

このように、ツケを打つことで、相手が対応せざるを得ない状況になるところがポイントです。

ツケで相手を攻撃しながら、最終的に自分の石の安定を狙っているのですね。

さて、

黒はこのあと、同じような考えで、

サバキはツケよ

黒3のハネが好手です◎

ここに打つ事によって、辺に黒地ができてきそうです。

また、

サバキはツケよ

黒Aも弱いですが、白Bも弱くなっていますよ」と言っています。

対する白が、白Bを補強しようと考えて、

サバキはツケよ

白4とつないできたら…

次の黒番で、黒も断点を守ります。

どうやって断点を守るのかというと…

カケツギが眼を作りやすい守り方

サバキはツケよ

黒5のカケツギが良い手です◎

このようにカケツギで断点を守っておくと、

サバキはツケよ

いざとなったら、黒Aや黒B、黒Cなどと打って、簡単に眼ができるようになります。(「眼形が豊富」と言います。)

そして、こうなれば、黒は生きているので脱出する必要がなくなりますね。

効率良く弱い黒石を守ることができたという事になるのです。

サバキの手筋の変化図

サバキの変化図

黒1、3とサバキの手筋を打った場面に戻りましょう。

ここで白は、

サバキはツケよ

白4のツナギではなく、

サバキの変化図

白4のアタリを打ってくるかもしれませんね。

そうしたら黒は、

サバキの変化図

黒5とツナギましょう。

ツナギを打ちながら、

サバキの変化図

次にAのキリと、Bのワタリを両にらみにしています。

このように、自分がピンチの時にも相手の弱点を狙って打つ事が大切で、これがサバキのコツなのです。

サバキの変化図

白が6と守っている間に、黒は7と打ってつながることができるのですね。

この後の展開としては、

サバキの変化図

白8などと打って白×を守っている間に…

サバキの変化図

黒9のカケツギが眼形を豊富にする良い手で、

サバキの変化図

辺に黒地を作りつつ、AやBへの発展を見ています◎

※このあたりの細かい変化に関しては、囲碁オンライン講座のNo.55【実戦手筋シリーズ⑩】~サバキの手筋~で詳しく解説しますのでお楽しみに。

さて、

このように、サバキの時には相手を攻撃しつつ、眼形を作っていくのがコツになります。

結果的に「サバキはツケよ」という格言になるのですね。

以下に手順をまとめておきますので、是非、碁盤に並べてみて下さい。

サバキの展開①

サバキの展開①

黒1のツケと黒3のハネのサバキの手筋に対して、白が4と守ってきた場合の展開です。

黒5のカケツギを打つことによって眼形が豊富になり安定できるのでした。

サバキの展開②

サバキの展開②

黒1、3のサバキの手筋に対して、白が4とアタリをかけてきた場合の展開です。

やはり、黒9のカケツギを打つことによって、眼形を豊富にして安定することができるのです。

辺でのサバキ

さて、今回ご紹介したサバキ方は、「隅」に限らず「辺」でも使うことができます。

例えば、

辺でのサバキ

このような状況があって、黒番だったとします。

黒は白に囲まれていてピンチですね。

そんなときは、ツケで相手の石を攻撃して眼形を作っていくのが良いのです。

どう打つのかというと、

辺でのサバキ

「黒1のツケ」&「黒3のハネ」ですね。

これは、先ほどの隅でのサバキ方と同じ石の動きです。(向きが違いますが、是非、碁盤に並べて確認してみて下さい。)

このあとは、例えば、

辺でのサバキ方

黒7までのような展開になります。

こうなると、黒の眼形が随分と豊富になりましたね。

ピンチの状態だった黒をうまくさばいて、補強することができたのです。

OKでしょうか。

まとめ

今回の話をまとめますと、

  • サバキとは、ピンチの石を何とかすること
  • 相手の石を攻撃しつつ、眼形を作っていくのがサバキのコツ
  • ツケやハネやカケツギを使うとうまくいきやすい
  • ということで、「サバキはツケよ」という格言になる

こんな感じですね。

実戦で使える打ち方ですので、是非また読み返してみて下さい。

では、どうもありがとうございました!

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