こんにちは!
囲碁インストラクターの佐藤です。
今回は、囲碁オンライン講座の参加者さんから「定石その後の厚みの活かし方」についてのご質問をいただいたので、回答をシェアいたします。
厚みの考え方の一つとして参考にしていただければ幸いです!
まず、
題材は、
黒1~白16の「トビカケ定石」と呼ばれる定石です。(黒3がトビで黒5がカケという囲碁用語なのです。)
関連記事: 【囲碁のカケとカタツキ】相手の模様の発展を抑える便利な手筋
そして、
いただいたご質問は、
「上辺にできた厚みをどのように活かすのか?」
というものです。
以下がその回答とプラスアルファになりますので、どうぞご参考下さい。
「トビカケ定石」でできた黒の厚みの考え方として、
中央方面に黒地ができればより良いのですが、仮にできなかったとしても「辺の白地の発展性を制限している」という風に考えると良いです。
例えば、
【黒1~黒43】
全体的な手順例として黒43までがあったとします。
この展開は黒5~17の存在のおかげで、今後上辺や左辺の白地はあまり増えていきません。
これが、黒の厚みの役割の一つと考えて良いです。
特に、棋譜の中の黒37などに注目で、上辺の厚みがあるから多く進むことができているのです。
これによって、左辺の白模様の発展を簡単に止めることができています。
そして、 今回のケースでは結果的に中央に黒模様ができてきていますね。
さらに、
もしも白が今後、左辺や下辺の白地を守ることに専念してくれたならば、
【白44~黒51】
このような感じで、中央の黒地が大きくまとまりそうです。
これは、白地を制限しようとしたことでできた副産物のようなものなのです。(結果的に黒地が増えていることがポイントで、心構えとして、黒地を作ろうとしない方が気楽です。)
ということで、
厚み一般に関して、
「厚みは相手の模様を制限するために使う」
という一側面を意識するのがオススメの考え方になります。
局面によって色々な考え方があるかとは思いますが、楽な考え方の一つですので参考にしていただければ幸いです。
では、読んでくださりどうもありがとうございました!
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