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【囲碁の星の基礎】星で隅を守る方法

星での隅の守り方

こんにちは!
囲碁インストラクターの佐藤です。

今回は「囲碁オンライン講座」のサンプルとして、No.2【星の基礎】~シマリとコスミ、トビサガリ~を公開します

星の陣地の守り方がよく分かりますので、ゆっくりご活用いただければと思います。(碁盤に手順を並べてみていただくとより一層理解が深まります!)


こんにちは。
今週もよろしくお願いします。

今日はこの形について色々やりたいと思います。

星から隅を守っていますね。
図1
埋め込み画像 1

ところで、
この形に至るまでの手順、わかりますか?

…まずは、星にいて、

黒1とケイマでシマリを打ちます。

図2
埋め込み画像 4

この黒1だけでもかなり強化されているのですが、
星は小目と比べて広いので、まだ白Aと入る余地があります。

白がAに入ると、
生きるか死ぬかの「コウ」になるのですが、
これに関してはまたの機会に詳しくやりたいと思います。

とりあえず、
隅はまだ完全でないということで、

図3
埋め込み画像 5

黒2ともう一手。
このようにコスミを打っておくと、
今度こそ隅は黒の陣地です。

白がAと入ってきてもやっつけることができます。

本当でしょうか??

ということで、
「小目のシマリ」の時と同様に
入ってきた白を取れるかどうか考えましょう◎

こういうことですね。
図4
埋め込み画像 1

黒番でこの白を取りたいです。
少し眺めて、考えてみてください。

実は、やっつけ方は色々あります。

ただ、オススメはやっぱりこれです。

図5
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広い方から、白の進む道をおさえる。黒2です。
小目の時と考えは同じで
「封鎖」&「狭い方に追いやる」ですね。

図6
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白3に対しても黒4と封鎖です。
相手が外に出ないようにして、一眼にする、が目標です。

この次あたりから難しくなってきますよ。

続いて、白5ときたらどうしますか?
図7
埋め込み画像 4
ここで少しシンキングタイム。

黒番ですね。

こんな時(特に、相手が内側に打った時)は
白の眼ができそうな場所を探すのがコツでした。

黒番だけれど、白で考えるのがポイントですね。

白が打って眼ができるところは、どこでしょうか?
二か所くらい見つかるとGOODです。

いきますよ

ちょっと白おいてみますね

候補①
ここ
図8
埋め込み画像 1
眼ができますね。

候補②
こっち
図9
埋め込み画像 3
この白△も、白にとって良い感じ。

白が打って眼ができそうなのは
何となくこの二か所です。

…状況は黒番でしたから、
黒がどちらをジャマするのが良いか?(=より白が打ちたいのはどちらか?)という事になります。

どっちだと思いますか?

両方とも良さそうなんですけれど…

より白の眼ができやすいのは、こちらです。

候補②
図10
埋め込み画像 3

二線で広い」且つ、
外へ出ようとしている」からです。

なので、黒が

候補①の方をジャマしたら
図11

白は…

候補②の手を打ちます。
図12

そしてこの手は
眼を増やしながら、外へ出ようとしているので(青矢印に道がありますね。)

黒は

8と止めなければならず
図13

白9で新しく眼ができてしまいます。

この後

図14

黒10と打てば
黒△は助かって、一瞬白の眼がなくなったように見えるのですが

図15

白11と打たれて、白が二眼できてしまいます。

ということで

図16

この白△を打たせないために

図17
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黒6と、
白△を阻止することが大切です◎

そうすると、
白の次の抵抗は白7という事になりますね。

さて、ここでまた黒番です。

どこに打ったら良いでしょうか?

二眼できてしまっているようにも見えますが…

白地を狭める感じで進みます。

図18
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黒8と一歩進むのがgoodです◎
(いきなりBも正解)

このように一歩進むだけで、
次にAとB2つの攻め手が出てきました。

どういうことかと言うと

白9ときても黒10で
図19
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白一眼です◎

白9でこっちにきても
図20
埋め込み画像 3
黒10で欠け眼になり、
白は一眼◎

白を取れていますね。

つまり、隅は黒地です。

図21

この黒の構えが良いということが分かりました◎

「星のシマリ」と「コスミ」でした。


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ではもう一つ。

今の話と混同してしまいがちな形があります。

図22

このような形で、
黒が隅を守ろうと思った時です。

こういう状態ありますよね。
白が近くにいます。

そんな時
図23

同じように「コスミ」を打つのでは

実は隅は守れません。

なぜかというと、
黒1が白△とぶつかってしまっているからです。

そして、
黒1は「コスミ」という名前ではないのです。

一応、
コスミはコスミなのですが、

敵とくっついてしまっているので

「コスミツケ」

です。

上の図のように「コスミツケ」られた白は
とりあえず白2とノビで反応してくれるのですが、

この形はあとで

図24

三々に入る手が成立してしまいます。

これについてはまた今度詳しく解説しますが、
とりあえず、
「コスミツケ」では隅は守れないんだなあ、と思ってください。
(コスミツケは守りではなく、攻めの時に良い手になります。)

ということですので

図25

このように白が近くにいる時

隅を守るためには

どう打ちますか?

敵とくっつかないように

黒1◎

図26

白△と触れないように黒1が良い手です◎
(一路右の「鉄柱」もGood )

ところで黒1の名前は何でしょうか?

「一間トビ」

そうです。
「一間トビ」です。

でも、一間トビしながら
碁盤の端っこに下がっていっているので

「トビサガリ」
と言います。

敵が近くにいたら、
「トビサガリ」
で隅を守りましょう。

図27

こんなイメージで囲んでいます。

そして
本当に守れているかどうか、の確認です。

図28

白1を取れるかどうかが重要ですね。

さて、
黒はどうしますか?

考えてみましょう。

考えましたか?

例えば

図29

黒2。

実戦でよくお見かけする、

というよりか
上手(うわて)に白1と入られると、委縮してこう打ってしまいがちです。

しかし
こう打ってしまう方がキケンなのです。

図30

白3と出られると、黒△が切り離されてしまいます。

図31

黒4と抵抗しても

図32

白5でアタリになり
黒6とつないでいる間に
白7で、やはり黒△が取られてしまいます。

ですので

図33

白1に対しては

図34

黒2とつないで、
白が出ていかないようにします◎

そして

図35

白石を取りながら
隅は丸ごと黒地だ、という気持ちです。

では、
白も抵抗します。

図36

白3ときたら?

黒どうしますか。

こういう時
白が何をしているのか、を考えると良いです。

この白3は

図37

矢印の方向に進んでいます。
青丸のエリアに向かって進んでいますね。

白がこのように広い方へ向かっているな、と考えて

次の黒は

図38

止めます◎

では、

図39

白5と来たら?

先ほどの考えでいくと

図40

こう進んでいます。

なので

図41

黒6と止めたくなりますが

図42

白7、9と
白に「二の一」を打たせるお手伝いになってしまいます。

この白は生きているのですね。

図43

このように二眼あります。

なので
図44

白5と来たとき

この手は、
確かに左方向に進んでいますが

よく考えたら、これ以上左へは行けません。
なので黒は止める必要がなく

視点を変えます。

図45

Bのエリアよりも
Aのエリアの方が「広い」ですね。

このように考えて

図46

黒6です◎

この手は
白地が二線で拡大していくのを防ぎながら

図47

むしろ白地を小さくしようと進んでいます◎

なので白は
図48

白7と止めます。

順調です。
次黒はどうしますか?

この白をやっつけたいわけですが

焦るとキケン

例えば
図49

黒8です。(黒Aなどもそうです)

白を取りたいので
気持ちは分かるのですが

次白に

図50

切られると取られてしまいます。

黒△がアタリですから

図51

黒10と逃げますが
白11と打たれて、これ以上逃げられません。

攻めている時も自分の弱点に要注意です。

ということですので

図52

黒6、白7となった時に

黒は

図53

断点をしっかりつなぐのが大切です。

守りも立派な攻めです。

黒石を取らせないことで、白の眼を作らせないのです。

この後
図54

白9と生きようとしても

あと一手ですね。

図55

黒10◎
これで白は二眼できません。

白9で反対に

図56

こう来ても

隅の「二の一」どうしが見合いになっていますね。

図57

黒10で、反対側の二の一をジャマして
白は生きません。

お疲れさまでした。

そういうことですので

図58

この形は、しっかり黒地を守れています◎

図59

白1と入ってきても
丸ごと取る、という気持ちで黒2です。

「星」の隅を守る時のポイントは

図60

白△にぶつからないように守ることです。
ここに白がいたら、黒○です。

白△が少しでも
遠くにいたら

図61

黒○のコスミが Good です。

「トビサガリ」より「コスミ」の方が
陣地を大きく取れますので

敵が近くにいないようでしたら、「コスミ」で隅を守りましょう。

図62

また、黒 A のシマリが
B の「一間ジマリ」
C の「大ゲイマジマリ」
D の「二間ジマリ」
であったとしても、黒○のコスミを打っておけば、
同じように隅を守ることができるのでとても便利です。

是非試してみて下さい。

以上が星の守り方でした。

星は広いので、死活が少し難しくなりますが、
基本的な考えは前回の小目のシマリと同じです。

封鎖

狭める

相手の打ちたいところを阻止

これを意識して、また眺めてみて下さい。

ではまた。
どうもありがとうございました。

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