今回は「コミ」について解説します。
コミとは、黒の先着の利をカバーするために、白番にプラスされる陣地のことです。
現代では「6目半」を白地に足すのがルールになっています。
どういった経緯でコミができたのか?などについて解説していきますね。
本サイトでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~特選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、是非お役立てください。
「コミ」とは?
コミとは、囲碁の対局の「互先(ハンデなし)」の時に、白に加算される陣地の事です。
現代では「6目半」を整地の時に白の陣地に足して計算します。
なぜ「コミ」があるのか?
囲碁は互先(ハンデなし)の対局の場合、黒から打ち始めます。
すると、黒の人は先に手を打てるので有利なのです(先着の利)。
その差を埋めるために、整地の時に白に6目半を足すのです。
コミ6目半を足すことで先着の利を打ち消して、互角のゲームとされています。
関連記事: 【囲碁の整地はこれで完璧!】19路盤の整地の方法
昔はコミがなかった!?
昔々、江戸時代のころは「コミ」がありませんでした。
「御城碁」と言って、将軍様に見せるための対局があったのですが、囲碁は当時「先手必勝」の遊びでした。
引き分けの事を「持碁」というのですが、持碁になったら「白、大健闘」と言われていました。そこから「置き碁の時の持碁は白勝ち」という文化ができたのではないかと勝手に思っています。
関連記事: 【囲碁の持碁・ジゴ(引き分け)とハガシについて】ヒカルの碁の9巻から学ぶ
「コミ」ができたのは昭和
昭和に入って、タイトル戦ができ始めたことから、白番と黒番を対等にしなければならない、という考えがうまれ本格的にコミが導入されました。(本因坊戦が最初)
当時は4目半でした。
今考えると少ないなあ、と思うのですが、4目半のコミの出現で白番での勝率は飛躍的に上がり、盤上での戦略も変わってきました。
しばらく4目半でプロ棋戦が行われていましたが、どうやら4目半でも黒が有利だということが分かってきました。
そこで、昭和の後半に5目半になり、またさらに平成に入って6目半にコミが増えました。
それくらい一手目の価値は高いということですね。現在は6目半のコミでほぼ互角のようです(勝率の誤差が1パーセントくらい)。
コミを払うために黒は頑張る
どんどんコミが大きくなってきたわけですが、実際にどう変わるのでしょうか。
「コミが多くなる」=「白が有利になる」ですよね。
ということですので、黒が布石で多めにリードする必要が出てきて、積極的な戦略がたくさん生み出されました。
今後このブログでも、色々な布石や作戦を解説していきたいと思います。
布石の記事のまとめ:【囲碁の布石の打ち方】序盤戦の基本的な考え方や打ち方を学ぶ
まとめ
- 白番と黒番の形勢のバランスを取るために、「終局時に白がもらう陣地」のこと
- 陣地を数える「整地(せいち)」の時に白地にコミを足す
- 現代ではコミの大きさは「6目半」
今回の記事では上記の事を理解していただければなと思います。
では、最後まで読んで下さりありがとうございました!
本サイトでは1級・初段を目指す「囲碁オンライン講座」を提供しています。
無料登録で「序盤のお手本~特選30譜~」という限定教材もプレゼントしていますので、是非お役立てください。